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口紅

口紅や化粧品で絵を描くことは特に珍しいことではない。

化粧品に使われている油と水を溶け込ませる「乳化」技術は絵画技法においても参考になるし、役に立つものだ。

絵画にあえて化粧品を使う意味は、その独特の透明度や光沢などに魅力を感じるなど様々だろが、このNatalie Irishと言う人の場合は唇でキスをして絵を描く。

だから口紅と言う素材の選択はいたって自然だ。

それにしても絵を一枚描きあげる度に唇が肥大しそうである。

ちなみに、これが野郎がやってたら気持ち悪いだけに感じてしまうのは偏見だろうか。

動画
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アクアマテリアル


水でできたプラスチックのような新素材。

その98%程度が水でできていると言うからまるで生物細胞みたいでもある。

硬さはこんにゃくの500倍のシリコンゴム程度。 切っても一分以内に付けることで自己接着が可能と言う。

この種のハイドロゲル(Hydrogel)は今迄も様々開発されてきたが、もろくて不透明なものだったり生成に手間がかかったり強度や自己修復性に問題があったようだ。

この「アクアマテリアル」と名付けられたゲルは、水に化粧品等の吸着剤に使う市販の粘土鉱物を入れ、紙おむつの吸湿剤の「ポリアクリル酸ソーダ」を添加した上で医療用の高分子有機物を改良した「G3バインダー」と言う物質を加えることで、即座に透明な「アクアマテリアル」が作れると言う。

成分の大半が水で粘土は2%弱、新開発の化合物は0.2%以下で、グミのような手触りがある。

粘土を増やすとでさらに硬くするこても可能で 約100度まで耐熱性があると言う。

医療現場や建材など様々な分野での応用利用が想定されているが、水が主成分な為に限りなく環境負担が少ないとされる新素材だ。

また構成する高分子化合物は、人体から容易に排出され生物学的に分解でき、粘土は天然からの安全な物質として化粧品などに広く用いられている。

しかし空気中に放置すると水分が蒸発し、2週間で3%ほど軽くなる為にポリマー溶液等で表面をコーティングすることも考えられている。

また現在のアクアマテリアルは、廃業後に自然分解されるように意図的に酸やアルカリで分解するように作られている。

水の腐敗などによる破壊等は起きないのか耐久性に関して気になるところである。

アイライト

前回は、光を通す木材だったが、今回も光を透過させる「i.light」と言うセメント素材について。

前回のアクアウッド同様に、セメント自体が光を通すのではなく、表明に開いた小さな穴によって光が通る仕組みだが、セメントブロックの強度は通常のものと変わらないとのこと。

企業秘密の特殊な樹脂を配合して製造されたもので、遠くから一定の角度で見た場合は通常のコンクリートと全く変わらず、日当たりが強い時は濾過するメッシュの働きもするらしい。

実際に上海万博ではイタリアパビリオンに使用され、現在特許申請中。

同様に光を通すものがドイツでも開発されているが、こちらはセメント内に光ファイバーを埋め込むと言うもので、コスト的にはイタルセメンティ社の方が低コストだ。

ふと思ったが、光を通す穴が空いてると言うことは風通しもいいのだろうか。

夏場はいいが、冬場はきつそうな新素材だ。

さらに臭いも通すとなると、トイレの外壁には使えない。

その場合はドイツ型に軍配が上がる気がする。

て、ことをつい考えてしまう僕の頭にも穴が空いてるのかも知れない。

関連記事(英文)
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http://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-1344383/Transparent-light-cement-lets-light-flood-room.html


Italcementi Group(開発元)
↓↓↓
http://www.italcementigroup.com/

アクアウッド

アクアウッド(AQUAWOOD)は朝日木材加工株式会社が製造、販売する天然木無垢材とアクリル素材をスリット状に並べて特殊な接着技術で積層構造の一枚のパネルにしたものだ。

厳密に言うと、木材とアクリルと言う従来の素材をデザイン的に組み合わせただけで新しい原材料が使われている訳ではない。

いわゆる「レトルト」素材の部類だが、内装や家具などの素材として、様々な場面での応用を提案している。

建材や家具以外にもこんな使われ方も

アクアウッド
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http://www.aquawood.jp/

素材

「素材」と言ってもその言葉が指す範囲は幅広い。

天然素材などの原材料を指すこともあれば、人の手によりデザイン的に作られたものまで「素材」と言う概念で扱われる。

つまり「土」のようなものから、「プリーツ」地のような既製品まで用途により「素材」とされる。

後者の素材はレトルト食品のようなもので、便利だが表現的に類似したものになる可能性が大きい。

現代では「新素材が新しいデザインを作り出す」とも言われるが、原材料に近い新素材だけどなく、デザイン面から作られた既製品的な新素材も数多く発売されている。

素材の選び方

ものづくりのパターンはいくつかある。

一つは素材からインスピレーションを受けて作る方法。

または出来上がりのイメージから素材を選ぶ方法である。

一般的には後者のものが主流だが、どちらが優れていると言うものではない。

ただ、どちらであっても素材の特性を熟知してなければ良いものをつくり出すことは難しい。

様々な科学的な発見や食品の歴史を見ると、意図しない偶然性から新しいものが見つかることも多い。

そんな「発見」をいかに自分のものに取り込んでいけるかも、もの作りには大切なことでないだろうか。

サランラップ

食品を包んだりするサランラップ。

今の生活には欠かせないものになっているが、時にはモノを縛る梱包フィルムの代用品としても使える。

絵の具の乾燥を防ぐものとしても大変便利である。

しかし、もともとは熱や油分に強いこの樹脂フィルムは戦場で弾丸や弾薬を湿気やほこりから守るために軍事目的で開発されたらしい。

開発した人の家族がサンドイッチを包んで、ハイキングに出かけたことが今のような使われ方をするきっかけになったと言うが、意外であった。

以前、ここで「竹輪の穴は弾丸を入れて運ぶ為に空いている」なんて大嘘の馬鹿げたことを書いたのを思いだしたが竹輪なんかを使ったら、それこそ弾丸は湿気で使いものにならなくなる。

世の中にはサランラップのように本来の目的から違う用途に使われるようになったものが沢山ありそうである。

もともと作業着として作られたジーンズや、軍事目的で開発されGPS等もこれと同じような類であろう。

ちなみにサランラップを使って簡易クラッカーも作ることもできる。

紙ふぶきをラップに空気と共に包みこみ、締め付けた根元から強く押し付けると本物以上の爆音のクラッカーができるらしい。

素材の可能性は無限である。

料理のレシピ

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素材をどう料理するかは、実はとても難しい。

せっかくの素材も料理次第では、全く無駄になってしまうこともある。

素材の持ち味を最大限に引き出すことが、やはり大切なのだが、現実にははわがままな人間の時には変わった料理も食べてみたいと言う趣向もあってややこしい問題である。

味付け以前に大根をどう切るか、どんな方向に切るのかと言ったことも料理には大きく影響する。

最終的には食べる相手をよく知ることも必要だ。熊に食べさせるのか、人に食べさるのかで調理方法や盛り合わせも変わってくる。

料理は実に奥が深く、ものづくりのヒントになることも多い。

料理のレシピは手始めに新しいものをつくる時には役立つし、参考になる。

しかし、いつまでもレシピに頼っていては自分にあった調理方法は生まれない。

料理に慣れたらレシピを捨ててみることもいい。

レシピを捨てるには気持ちにも時間的にも余裕が必要だ。

これがまた難しい。

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