前回に続き「貝」のお話ですが、今回は巻貝などに見られる螺旋形の穴についてです。
貝の穴は奥になる程狭くなっているのですが、これは成長により殻を大きくしていった時の体の形状と関係があるようです。樹木の年輪と同様に螺旋を描きながら徐々に大きくなるんですね。また、螺旋形とは無関係に思える二枚貝も殻のカーブは螺旋の曲線を描いているそうです。
詳しくはこちらをどうぞ
>>ツメタガイの殻とらせん(神奈川県立生命の星・地球博物館)
巻貝の螺旋の方向は基本的に右巻きがほとんどのようですが、左巻きのものも存在するようです。まるで頭のつむじのようでもあり、北半球と南半球の台風の目のようで不思議です。
ちなみに、排水溝の水の渦や朝顔の蔓(つる)の巻き方も北半球と半球で逆になると言われたこともありますが、これは嘘のようです。ところで蔓の巻き方も見る方向によって右巻きにも左巻きにも見えるのですが、、観察する方向が多分決まってるのでしょう。
貝に関する詳しい記述はこちらのページが参考になります。
結局、朝顔の蔓はいったいどっち巻きなんだよ?と気になる人は
>>アサガオのつるは左巻きそれとも右巻き?(日本科学協会)
「オウムガイ」や「アンモナイト」は殻はあっても「巻貝」ではなく、イカやタコに近い頭足類になるようです。アンモナイトが滅びたのは貝の螺旋形が円により近いものだったからと言う見方もあり面白いですね。ちなみに貝によっては貝殻の最後まで身がはいってるわけではないようです。オウムガイなどは貝の中は部屋のように塞がれてわずか一部分にし使ってないとのことです。
「螺旋の形状によるアンモナイトの絶滅説」に関しては否定的ですが、こちらに螺旋に関して分かりやすく解説されています。